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ルクセンブルクの伝統
ルクセンブルク大公国はヨーロッパの中心にあることから、他国とは違う特徴のある国であり、様々な文化や国から常に影響を受けてきています。フランス、ドイツ、ベルギーの文化の交差点にあって、イタリアとポルトガルの習慣を取り入れたルクセンブルクは、様々な伝統と言語のるつぼとなったのです。
実際、ルクセンブルクの伝統は、古くから根付いた地方生活に実に深く根付いたものに、宗教的伝統が融合されたものかもしれませんが、様々な国々からの移民を受け入れたことと、彼らの文化をルクセンブルクのライフスタイルへ取り入れたことによっても、習慣を多様化させてきました。多言語でコスモポリタンなこの国は、そのため、多くの外国の伝統行事を国の文化的な行事に組み込んでいます。その一方で何世紀もの歴史を持つ古い習慣が、残念なことにゆっくりと消えつつあります。現代においては、それらの重要性が多く失われつつあることも否定できません。
ルクセンブルクの伝統と習慣についての毎月の記事にご期待ください。そしてそこから、ルクセンブルク人が独自のライフスタイルを大事にしている様子や、ルクセンブルクの祭事を間近に体感できる機会を知っていただきたいと思います。

1月(ルクセンブルク語で”Haartmount”)

ルクセンブルク人は伝統的に、家族や友人たちへの挨拶と新しい年が幸せで順調であるように祈ることから新年をスタートさせます。1月1日には、新年を祝うとともに絆を深めるために、親族の家々を巡って互いに少しお酒を飲み、軽く食事をすることが習慣です。

1月はまた、三賢王礼拝の月でもあります。イタリアとスペインの伝統では、1月6日には子供たちへプレゼントを渡しますが、ルクセンブルクの”Dräikinneksdag”(三賢王の日)には、この日の王様または女王様が選ばれます。

バルタザール、メルキオールおよびカスパールの3人の賢王が、生まれたばかりのイエス・キリストを訪問したことを祝う、キリスト教に起源を持つ習慣である三賢王の日または公現祭には伝統的に、フランジパーヌかアップルソースが詰まった、”galette des rois”(ガレット・デ・ロワ、王のケーキの意味)と呼ばれるパイを食べてお祝いします。このパイ(ガレット)の中に、パン職人が1粒の豆(フランス語でla fève)または人形を隠しこんでおり、自分の分のガレットにそれが入っていたら、その日の王様か女王様になれるのです。元々、ガレットの中には平たい豆が入れられていましたが、時と共に伝統は変化し、豆の代わりにほとんどが陶製かプラスチック製の人形になりました。これらの人形の中にはとても人気があるものもあり、お目当てのパン屋さんの特別な人形を集めている人もいます。ガレットには紙で出来た王冠が付いていて、自分の分のガレットに人形が入っていたらその王冠をかぶることができます(王様・女王様になれるということです)。この伝統は子供たちに特に人気で、王冠の取り合いになることもよくあります。

「人」コラム ‐ ルクセンブルクの横顔 第30回:マーク・シェーファーさん(Mr. Marc Schaefer) ― 後編