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「人」コラム ‐ ルクセンブルクの横顔 第29回:マーク・シェーファーさん(Mr. Marc Schaefer) ― 前編

ある国を語る時、歴史や文化、生活風習に加え、その国の人々は欠かせないファクターでしょう。人との交流は、国の印象にも大きく左右しますし、人を知ることで、その国への理解も一層深まります。このコラムは日本とルクセンブルク、双方につながりの深い方々を順次ご紹介していきます。
今回ご登場いただくのは、日本語を学ぶために、今年7月に来日したマーク・シェーファーさん。日本での生活を中心に色々とお話を伺いました。

事務局(以下、Q): こんにちは、初めまして。今日は宜しくお願いします。
マーク(以下、M):こんにちは、マークです。初めまして。こちらこそ、宜しくお願いします。
Q:まずは、自己紹介をお願いします。
M:マーク・シェーファー、25歳です。日本語を勉強するために来日し、現在は、日暮里の日本語学校に通っています。
Q:どうして日本語を勉強しようと、そして日本に来ようと思ったのですか?お仕事で必要だったのですか?
M:うーん、どうしてだろう?理由は僕自身よくわかりません。(笑)日本のアニメ、漫画は大好きですけれど、それが原因ではありませんし…。しいて言うなら、まったく違う環境に身を置きたかったから、かな。
Q:というのは?
M:ルクセンブルクでは、製造業に7年ほど従事していました。コカ・コーラなどを顧客にもつ、ハスキー(HUSKY)というカナダの大手ボトルメーカーで、製造機器のオペレーションを担当していました。オペレーションは24時間体制なので、シフト勤務もありまして、ちょっと疲れがたまっていました。それで全く新しいことを始めてみよう、と。
Q:お、リセットですね! 日本は初めてですか?
M:初来日は去年の10月です。観光客として東京、名古屋、京都、大阪、広島に行きました。東京では日本人の家庭にホームステイしました。ルクセンブルクに帰ってから、インターネットで調べて、留学先を決めました。
Q:日本語の学校は沢山あると思いますが、留学先はすんなり決まったのですか?
M:はい。僕は「GO GO NIHON!」というサービスを利用しました。全国の日本語学校を集めて、外国人に情報を教えてくれます。
Q:なるほど、留学のマッチング・サービスがあるのですね。日本でのお住まいは学校の寮ですか?
M:はい、東上野の寮で暮らしています。一人部屋ですが、キッチンやバス、トイレは共有です。
Q:不便なこと、困ったことはありませんか?
M:日本は便利ですよ。とてもシステマチックで。あれだけ多くの電車が時刻通りに到着するシステムはいつも感心します。ほんのちょっと遅れただけでもお詫びアナウンスがあるでしょう。びっくりしました。不便さは感じませんが、困っていることは日本語。(笑)
Q:え、日本語?
M:はい、まだ日本語が上手でないので、地元のレストランとかで、店員さんとコミュニケーションをとるのはとても難しいです。つい、英語で答えてしまったりして…。
Q:ご謙遜を。マークさん、日本語がとてもお上手ですよ。発音やイントネーションも癖がなくて。
M:発音自体は難しくないのですが、言いたいことを日本語で表現することはとても難しいです。聞くこともちょっと難しいな。
Q:漢字は?
M:覚えてしまえば大丈夫です。覚えるまでに繰り返して勉強しなければなりませんけど。
Q:ああ、なるほど。ルクセンブルクにいる時にも日本語は勉強していたのですか?
M:1年間くらい勉強しましたが、量的にはほんの少しだけですね。
Q:だとすると、今、これだけ日本語で会話ができるということは、毎日、猛勉強しているということですね。学校は毎日通っているのですか?
M:はい、毎日です。授業に出て、宿題をして。
Q:宿題は多い?
M:多いですよ。例えば、秋休みとかでお休みが1週間あると、宿題が40ページくらいでます。
Q:ハードですね。遊びに行くとか、ちょっと休憩するとかは?
M:学校の友達と居酒屋に行くことはありますよ。ガールフレンドとデートもします(笑)。息抜きは漫画を読むことかな。面白いし、それから日本語の勉強にも役に立ちます。(笑)
Q:好きな漫画は?
M:「ワンピース」や「ナルト」。
Q:おお!大人気の長編シリーズですね。
M:はい、読み応えがあります。内容も面白くて、ボリュームもたっぷりです。シリーズはまだまだ続いていますから、どんどん読めますね。
Q:小さな頃から漫画が好きだったのですか?
M:いいえ、そうでもないです。最初はルクセンブルクのテレビ番組で日本のアニメーションを知りました。その時は、テレビアニメにはあまり興味がなかったのですが、後から漫画を読み始めて、ハマってしまいました。休みの日はずっと漫画を読んでいたりもします。
Q:うん、わかります。夢中になって漫画を読んでいると、時間があっという間に経ってしまいますよね。話は変わりますが、食生活はいかがですか? お気に入りの日本料理はありますか?
M:カレーライスが大好きです。それから、牛丼、天丼…。
Q:見事にご飯系ですね!
M:はい、僕、ライスが大好きなんです。(笑)
Q:麺類は?
M:あ、麺類も好きです。ラーメンとか。お蕎麦も時々食べます。
Q:では、食生活も大丈夫ですね!反対に嫌いな食べ物、食べられないものは?
M:納豆はダメですね。それからエビも苦手かな。
Q:なるほど。納豆とエビ以外なら和食デートもOKですね。ガールフレンドは日本の方?
M:日本とフィリピンのハーフの女の子です。去年知り合って、ルクセンブルクに帰ってからもメールのやり取りをして。で、今年、再会して付き合い始めました。
Q:もしかして、マークさんの日本語が短期間にこんなに上達した理由はガールフレンドの存在かしら?
M:実は、彼女とのコミュニケーションは英語なんです。お互い、その方が楽というか、英語のほうが意思の疎通が上手くいくので…。
Q:あらら。それは失礼しました。(笑)。話はまたまた変わりますが、来日前のルクセンブルクでの生活を少し教えて頂けますか? (以下後編に続く)

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穏やかで笑顔の爽やかなマークさん。日本語がまだ上手くないと謙遜されていましたが、とてもきれいな日本語でインタビューにしっかり答えてくれました。真摯に日本語を学びながら日本での生活を楽しんでいることがよくわかります。次回はルクセンブルクでの生活も伺っていきます。 (文責:事務局)

「人」コラム ‐ ルクセンブルクの横顔 第30回:マーク・シェーファーさん(Mr. Marc Schaefer) ― 後編