general

新型コロナ対策を政府12日発表

3月12日夜、新型コロナ感染者が1日で12人も急増したことを受けて、政府は緊急閣議を招集し、閣議後に首相と保健大臣が記者会見し、質疑応答に応じました。質疑応答は、異例のネット同時配信で、仏語の同時通訳がありました。12日現在の状況と対策の主要点は、大使館からのメールをある次の3点です。
1.ルクセンブルクにおける新型コロナウイルス感染者は26名
2.3月16日から2週間,国内全ての教育機関における学校閉鎖
3.3月13日から31日までの間,屋内は100人以上,屋外は500人以上のイベント禁止
記者の関心が高かったのは、学校閉鎖後の子供の扱いと国境閉鎖の2点でした。前者は、自宅でのテレワークができないときは、感染確率が高い祖父母ではなく、隣人か友人に預けるように。後者は、国境を閉鎖することはできない。医療関係者の7割は隣国からの通勤者で、国境閉鎖は病院閉鎖につながる。いみじくもルクセンブルク医療の脆弱さが明らかになりました。
13日になって、初の死者が出たことが確認されました。94才の感染者でした。感染者はさらに増えて34人になりました。
すでに市映画フェスティバルの中止は決まっていましたが、13日には博物館、美術館、図書館、コンサートホールなど12施設の閉鎖も決まっています。
13日のランチタイムにバスに乗って、首都中心部を見てきましたが、通行客もまばらで、まるでゴーストタウンみたいでした。
バスは通常通りに運行されていましたが、運転手への感染を防ぐために、運転手脇のドアは使用禁止で、最前列の席へは、行けないように柵が市バスは金属で、民間委託はテープで設けられていました。市バスの金属柵や運転手への接近禁止案内が、手際よく小回りのきく国でも、一夜で準備されたとは思えないので、事前に当局は準備していた可能性があります。
バスも通常より空いており、政府の指示を受けて、自宅待機が増えたみたいです。
次いで、郊外にある最大のショッピングセンターに行ってきましたが、センター内はがらがらで、唯一、大型スーパーだけが混んでいました。早くもパニックになった人による買い占めが始まったみたいで、ライス、ヌードルの棚はほぼ空で、自家製でないパンコーナーもほとんど残っていませんでした。別のスーパーからは、商品は十分供給されているので、買い占めに走らないようにとのメールがありました。
なお、学校閉鎖はフランスやベルギーでも実施が決まり、ベルギーでは、さらに全カフェ、レストラン、ディスコの閉鎖も発表されています。日本よりも厳しい対策です。また、ドイツへの国境道路は、独警察による検問が実施されているとのことで、自由往来も制限されるみたいです。