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アテンション・プリーズ!

私自身、旅とか旅情をテーマにした雑誌が昔から大好きです。その流れで機内誌も昔から大好きで、座席に着いてからの最初で最大の楽しみ、といっても過言ではありません。中でもANAの翼の王国は、お金を払って定期購読したり、手帳に欲しいバックナンバーを控え、ヤフオクでちょこちょこ購入したりと、コレクター化していた一時期もあります。(買い取りは基本ゼロ円なので、なかなか普通の古本屋に置いていません。今ならメルカリでコレクションできるかもしれませんね。)ただ日系航空会社のものに比べると、海外の航空会社の機内誌は、文章が多く読みづらいなど言語の壁もあり、あまりそそられるイメージを持っていなかったのですが、今回ルクスエアの機内誌『FLYDOSCOPE』が大変洗練されていたので、ここにご紹介させていただきます。

まず最初に惹かれたのは表紙のデザインです。表紙の写真とロゴのセンスが抜群です。もしかして、、という期待を胸に秘めつつページを開くと、フランス語と英語併記にも関わらず、非常に見やすくレイアウトされています。海外の雑誌には、文章が長い、写真がアート性を追求しすぎる、具体的な情報が少ない、などのケースもよく見られますが、例えば『FLYDOSCOPE』のシティーガイドなど、これまたセンス良い写真と厳選されたレストランなどの情報が、必要最小限にコンパクトにまとまっており、英のジェットセッター向け雑誌『Monocle』に比肩すると思われるスタイリッシュな構成でした。

そして雑誌に個性と奥行きを与える、極上のパセリのような、名脇役コーナーもありました。それは『DRAW ME A PLANE』というインタビューページ。私が見た号は、女性閣僚!の方へのインタビューで、「初めて飛行機に乗った思い出を教えてください。」、「パイロットの自分を想像できますか?」、「あなたの夢の飛行機を誰にどんな風に描いてほしいですか?」など。。。。。 飛行機に関するストレート〝すぎる″質問群だけの構成が、インタビューコーナーを異色な内容に仕上げています。企画された方は、きっととても純粋に飛行機の全てが好きなのだと思います。実際に閣僚の方のお子さんが描かれた(?)夢の飛行機の絵も掲載されており、その純朴さに心温まります。ルクセンブルクの横顔が、また別の角度から垣間見えた気がする1ページでした。

ルクスエアにご搭乗の際は、是非機内誌『FLYDOSCOPE』をご覧になってみて下さい。