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今日から待ちに待った夏時間。一気に日の入り時刻が遅くなり、気分がうきうきしてきます。今日の日の入り時間は20:00、写真は夏至の頃の23:00のものです。米国ではDay light saving timeといいますが、こちらではSummer time、フランス語ではl’heure d’ete、夏時間です。これから鳥もいっそうさえずり、いろいろな花が咲き誇ります。ところが、盛夏になると途端に静かになります。鳥はさえずりを終え、太陽がいっぱいなのに静まり返ります。虫がいないのです。セミがいません。生息の北限を越えているのです。南仏にいけばセミの鳴き声を聞くことができますが、ルクセンブルクにはセミがいません。和辻哲郎氏が著書「風土」で、「同様に虫の音が聞こえぬということは、夏の夜を寂寞たらしめるだけではない。それは一般に昆虫が少なく、従ってまた農作物の害虫が少ないことを意味する」と記述していますが(岩波文庫、P155)、夏の夜だけでなく昼間も寂寞たらしめています。最初は何か物足りない、なんだろうか、考え込んでしまいました。セミはともかくとして蚊がいないのは大変ありがたいです。虫刺されを気にすることなく庭で日光を浴び静かな夏を過ごすことができるのも当地ならではのことでしょう。