三笠宮彬子女王殿下がルクセンブルクに来訪され、3月17日にキルヒベルクにある要塞博物館 Musée Dräi Eechelenで、「Art of Coping」をテーマに50分弱にわたって英語で講演されました。
日本大使館主催で、会場となる要塞博物館の責任者の歓迎スピーチ、野村大使のスピーチに続いて、女王殿下がスライドを交えて、日本美術史での複製について、例として大英博物館所蔵の法隆寺金堂壁画模写、百済観音複製の経緯をもとに説明されました。当地のメディアでもすでに取り上げられていました。
https://chronicle.lu/category/art-art-galleries/60156-princess-akiko-of-mikasa-delivers-art-of-copying-lecture-in-luxembourg
歴史好きで日本美術史も多少個人的に研究した筆者としては、明治時代に日本美術史に大きな功績を残した人物の名前は大半がすでに馴染みのある人物でしたが、フェノロサとその弟子であった岡倉天心は米国のボストン博物館の日本美術収集ではよく知られていました。しかし今回、オックスフォード大学で皇族として初めて博士号を取得された女王殿下が大英博物館でのコレクションに注目して、複製をテーマに講演されたことは新たな視点でとても興味深く感じられました。複製の目的は、主に火事などの災害での損失を防止するためと思っていましたが、海外に日本美術を紹介することも大きな目的であったのは気が付きませんでした。
今回は700人近い応募者があったのことでしたが、選ばれた日本人を含む140名余りの参加者が熱心に最後まで聞き入っていました。ただ残念であったのは、開始15分前厳守であったのが、講演開始後も数多くの方が遅れて参加したことでした。