ルクセンブルクでは9月中旬に猛暑を記録しましたが、その後、急激に気温が10度前後まで低下したため、新型コロナの感染が再び拡大しています。1日当たりの平均感染者数が100人を超えたため、感染危険地帯であるレッドゾーンにベルギー、ドイツ、スイスから指定され、これら3か国への入国が再び制限されています。ただ、RTLのインタビューに答えた Claude Muller教授によれば、気温が5から10度に下がったことで窓を閉めて、他の人との接触が増加すれば感染者増は当然とのことです。しかし、4月は集中治療室の患者数が50人を数えたのに対し、現在は1人か2人に過ぎず、状況は異なる。もしも、祖父母と同居の孫が感染したら、祖父母はホテルに滞在すべきで、費用は政府が持つべきである。病院の入院費用に比べればはるかに低くすむとのことでした。
ところで、先月下旬から大規模検査第二陣が始まり、政府が大々的にキャンペーンを実施しています。バスの停留所の広告スペースには、ルクセンブルク語、フランス語、英語で、招待者のテスト受診を呼びかけています。私も、キャンペーン開始された日に3回目の受診招待状を受け取りました。6月下旬、8月下旬の過去2回検査は陰性でした。1回目は10人ほど並んでいましたが、2回目はバカンス時期だったせいか検査場はがらがらでした。
第一陣の大規模検査は、全国民と越境労働者が対象で、約50万人が検査を受け、全体で8090人の陽性結果のうち600ケースが大規模検査で見つかりました。
第一陣が実験的なケースであったのに対して、第二陣では、異なる地方、社会階層、職業などからサンプリングされたグループに対してテストが実施され、サンプルされたグループで感染拡大していた場合には、国民全体に広げることで、的を絞った検査になります。同時に医療従事者や教員などに対しては定期的に検査を実施します。また、バカンスから帰国した人に対しても無料で検査が受けられます。9月第3週の感染者のうち3分の1はバカンス帰りでした。
ちなみに10月1日発表の新規感染者数は6039件の検査で86件です。死亡者は1人増えて計125人です。死者がでたのは8月中旬以来です。
ところで、大規模検査のシステム構築に日系会社であるNTTルクセンブルクが担当していたことを知っていますか。日本のシステム構築ノウハウがルクセンブルクの健康管理システム構築に生かされました。次のITOneサイトに英文記事が掲載されています。
https://www.itone.lu/actualites/how-ntt-ltd-luxembourg-supports-healthcare-sector
また、新型コロナによるロックダウンで4月に工事が1か月中断された路面電車の中央駅までの延伸工事は、予定通り12月開通で、10月1日に12月13日開通が発表されました。
https://today.rtl.lu/news/luxembourg/a/1588691.html