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新型コロナ感染再拡大下での大規模デモ

新型コロナの感染が再拡大している中、初の大規模デモと集会が10月10日土曜に首都で開催されました。すべての人に手頃な価格での住宅アクセスを要求するデモが、大駐車場から、センターの商店街を通って、旧郵便局前まで行われ、千人以上が参加しました。その後、旧郵便局前の広場で政府に住宅危機解決を迫る集会が行われました。久しぶりに朝からよく晴れたこともあって家族連れの参加者もいました。
2020年第二四半期までの1年間で、EU加盟国最大の13.3%も住宅価格が上昇しています。新型コロナで苦境に落ちっている若者、シングルマザーに加えて移民労働者の住宅アクセスが、住宅価格高騰で危機に瀕しています。デモの参加者には、15平方メートル1部屋4人の家賃が月650ユーロとのプラカードを持っている人がいました。高騰した住宅を購入できずに、周辺国の仏チオンビル、独ドリアー、ベルギーのバストーニュなどに住む人が増加しているとのことです。
ルクセンブルク統計局の発表では中古アパートが年15.7%、新築アパートが年16.7%も値上がりしています。首都センター地区に隣接する日本人にも人気のBelair地区のアパート平均価格は93万8215ユーロ、一戸建ては280万7165ユーロですから、まさに雲の上の世界の話で、民間住宅には全く見込みないので、参加者の一人は演壇で、手頃な価格で購入できる公的住宅の早急な供給を訴えていました。現在は、申し込んでも4、5年待ちとのことです。
ルクセンブルクの最大の問題点は、住宅供給が人口増による需要増に全く追いつけないことです。参加者の公的住宅建設増の切実な要求はよく理解できますが、インフラ建設・改良、新築・改築工事があちこちで見られるルクセンブルクでは、すでに建設労働者や資材などの建設余力がすでに限界に達しているように思え、建設したくても簡単には増やせないのではないか。路面電車の中央駅延伸でも、ロックダウンで1か月中断したにも関わらず、異例の突貫工事で、やっと当初計画の12月開通を目指しています。