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珍しいソアイ羊の赤ちゃん

ソアイ羊をご存知ですか。実は、2009年に英国で発表されたソアイ羊の調査で、体重が20年間で5%も減ったことで、温暖化の影響が厳しい寒さの孤島に住む野生の羊の体重を減らしたと話題になった羊です。温暖化の影響が野生動物の進化を加速させたと見られています。地球温暖化に関心がある方なら聞いたことがあるかもしれませんね。
ソアイ羊は、名前の通りスコットランドの西諸島から約65キロ離れた、セント・キルダ群島のソアイ島に生息する野羊です。新石器時代にかバイキングの時代に持ち込まれた家畜の羊が、住民が島を放棄したのちに野生化したといわれています。「自費出版のリブパブリ」ブログの2009年7月9日の「スコットランド北方の極寒無人島の野生ヒツジが小型化は温暖化のせい?:セント・キルダ群島、ソアイ・」によりますと、「ちなみに動物の生理学的結果として、同一種なら寒冷地に住む個体の方が大型化しやすい。これまでこの日記でしばしば取り上げた「ベルクマンの法則」である。北海道のヒグマよりカムチャツカのヒグマの方が、またニホンジカよりエゾシカの方がはるかに大きいのは、「ベルクマンの法則」にかなっている。大型化で、体温を失わないように適応しているのだ(大きなヤカンの方が小さなヤカンより、中のお湯は冷めにくい)。」とあり、「研究チームは、極寒の冬の温暖化で、本来は十分に大きくなれないと冬を越せなかった1歳未満の仔ヒツジが冬を生き延びられた結果ではないか、と考えた。仔ヒツジが1歳の誕生日を迎えるために、誕生後数カ月のうちに大急ぎで体重を増加させる必要がなくなった、成長の遅い仔ヒツジでも生き残るチャンスが出てきた――進化上の変化よりも生態学的反応だというわけだ。」
有名なジャレド・ダイアモンド著の「文明の崩壊」では、バイキングが入植した極寒の島々での植民存続と滅亡の歴史が書かれていますが、ソアイ島を含むスコットランド西岸のアウター・ヘブリディーズについては触れられていません。

なぜ、ルクセンブルク市郊外の小さな公園にソアイ羊がいるのかは不明ですが、散歩でときどき訪れる公園の一角にソアイ羊が飼われています。2月に見に行ったときには、8頭いましたが、4月25日に行ったときには、大人の雄1頭と雌2頭に、赤ちゃん羊が2匹いました。羊の数え方は難しいすね。動物のサイズで「頭」と「匹」を分けていて、人間が抱きかかえられるサイズは「匹」なので、赤ちゃん羊は「匹」が正解です。
たまたま来ていた子供を連れた英語を話す家族連れの父親が、先週火曜には赤ちゃん羊はいなかったとのことなので、生後1週間経っていないみたいです。
掲載写真の内、初めの3枚は今年2月撮影で、残りは4月25日撮影です。