今年のミュージアム・デーは、5月17、18日に実施されます。17日の土曜日は、南部地方の国立鉄鉱山博物館が実施した2つのガイドツアーに参加してきました。午前中は露天掘りの鉱山跡を散策するツアーで、10時から2時間ほどのハイキングでした。鉄鉱石はまだ多量に眠っているのに廃坑になった要因は、海運費用な大幅な低下で、ブラジルやスウェーデンなどの高品質な鉄鉱石に価格で負けたことと欧州での鉄鋼産業の衰退で需要が減ったことです。ルクセンブルク産は含有率が3割強なのに対して、輸入物は6割を超えて倍になっていました。
露天掘りで、赤土がむき出しになったところは、40年以上が経過して、自然が回復し、現在は自然保護地区になっています。初めに原っぱになりましたが、夏は高温のため、地元の植生ではなく、南仏の草が生い茂っています。原っぱの後は、木が生い茂って森の緑になります。ただ、てっぺんの原野を保存するために、羊に草を食べさせるだけでなく、ブルトーザーでも刈り取っているとのことでした。露天掘りの方が、地下にトンネルを掘るよりもコストも時間も少なくてできるのに、なぜ初めから露天掘りにできなかったと質問したところ、場所によっては100mも丘を削って、運び出すだけの重機が開山時はなかったとことでした。
午後の鉱山内のトンネル見学ツアーは、15時半からで、午前のツアーは正午で終わったので、合間に、エッシュまでバスで移動して、シフランジの製鉄工場跡にある小さな鉄鋼所博物館を見学してきました。先客の車椅子の女性が1人でガイドの説明をルクセンブルク語で受けていただけで、他に誰もいないので1人で勝手に見学していたら、別のガイドが来て、ルクセンブルク語で話されたので、仏語でのガイドしてもらいました。でも、1時間半の資料館、外部展示、アトリエ内の説明をマンツーマンで受けていたら、一気に疲れがでてしまいました、時々、ガイドから説明がわかるかと確認されたり、日本語でもわからないような専門用語の連続で、ガイドを失望させないように、わかったふりをして、相槌をついたりして苦労しました。
でも、色々な展示が見れて面白かったです。当時の工場内救急車の展示があり、ガイドは2度救急車で運ばれたが、幸運にも致命傷にはならなかった言ってました。
午前中のツアーは10人ほどでしたが、午後のツアーは20人以上もいました。初めモダンなトロッコ電車で坑道内に入りましたが、満席できでした。坑道内の中ほどで降りて、真っ暗な坑道内をヘルメットをかぶり、借りたヘッドライトを頭につけて、ガイドに先導されて、別の出口まで途中説明を受けながら1時間半ほど歩きました。

























