お土産屋さんやスーパーでも簡単に見つける事ができる、Made in Luxembourgのこちらの黒いお酒。
炭酸水と割って食前酒として、また消化を助けるための食後酒として推奨されています。
もともとオランダのライデン大学の植物と薬学の権威、Herman Boerhaave教授(1668-1738)のレシピに基づき、ルクセンブルクの酒造メーカーPitz-Schweitzerが1932年からずっと作っているそう。
(公式HPはこちら)
http://www.buff.lu/buff.html?___store=english
瓶のラベルを見ると、 アルコール・水・植物・グルコース・キャラメル とのシンプルな記載で具体的な植物名には言及されておりませんが、口に含むと非常に複雑な苦味に、誰でも口元はゆがみます。色からも、味からも、恐らくリコリス(甘草)は含まれていると想像します。
下記HPではルクセンブルクならではの蒸留酒が紹介されており、BUFF(正式にはMaagbitter BUFF)もルクセンブルクの特筆すべきお酒として挙げられています。
http://www.luxembourg.public.lu/en/le-grand-duche-se-presente/gastronomie/produits-terroir/boissons-typiques/liqueurs-et-eauxdevie/index.html
このお酒を見て、日本人ならきっと誰もが思いつくのは養命酒!ということで、よく父親が飲んでいた養命酒を初めて自分で購入、BUFFと飲み比べてみました。ちなみに養命酒も成分はみりん、アルコール、液状ブドウ糖、カラメル、14種の生薬という構成で、少なくとも構成は似ています。アルコール度数は14%。BUFFは40%!なのでそこは大きな違いです。
[ストレートでの飲み比べ結果]
色:養命酒の方が色が薄い。BUFFは光の当たり具合によっては、ほぼ黒色。
香り:どちらも甘い漢方の香り。強くはない。
味:養命酒は生薬の苦味は残しつつも、甘みも強いがゆえに、メーカーに推奨されているように、毎日の体質改善の目的で少量を一口で飲み干すのは全く抵抗ないが、お酒としてチビチビ飲むのは少し辛い。
BUFFは、養命酒より甘さ控えめで、とにかく苦い!リコリス(甘草)の苦味を強烈に感じるものの、アルコール度数が高いので、苦いリモンチェッロのようにも感じます。少なくとも、私はナッツをつまみながら、お酒としてチビチビ飲めました。食後の消化を助ける目的では、抜群の効果を発揮すると想像します。
[アペリティフとして炭酸水で割った飲み比べ]
色は両方ともそれなりに薄まります。味は、養命酒は甘いジュースのようになり、飲みやすくもあり、味が若干ぼやけた感も。
BUFFも飲みやすくなるのかな?と思いきや、こちらは、色が薄まっただけで、苦味だけがよりクリアになり、旨味ではなく苦味のキレ味だけが増してしまいました。アペリティフとしては、正直飲み干すのが辛い、罰ゲームのような飲み物に感じました。
[まとめ]
用途の違い、アルコール度数の違い、リコリス(甘草)の有無が、見た目は似つつも、二つの飲み物を全く別物にしている事が実感できました。養命酒愛用されている方には、抵抗なく食後酒として受け入れられるのでは?と思いました。飲みすぎによる体調不良や、冷え性の方へのお土産に是非!
「追伸」
最近SNSで話題の「America First, Luxembourg Second #EverySecondCounts」。 「ルクセンブルクはお酒が安いので周辺国から買いに来る」というセリフの映像で、小さいですが、お酒の映像として「BUFF」が写っておりました。BUFFを飲まれたことがある方はきっとニヤっとしたはず。
https://www.youtube.com/watch?v=pdc0CDClmYM