肉まんの次はすいとん...? 大臣の好物でもあるKniddelen を作ってみよう!
国民一人あたりのミシュランの星の数が世界一。美食の国としても有名なルクセンブルクの街中は、素敵なレストランで溢れています。
フランス料理の影響を受けているものが多いですが、ルクセンブルク語があるように、ルクセンブルク料理だってちゃんと存在しています。
旅行社のツアーでよく紹介されるのは、Judd mat Gaardebounen (スモークされた厚切りのハム、そら豆にゆでたジャガイモを付け合せた料理) ですが、
他にも幅広い世代に親しまれているKniddelen という料理もあります。
実はこのお料理、ルクセンブルクの観光大臣兼中小企業大臣の好物でもあるそう。(参照記事はこちらから)
先日ルクセンブルク人の家庭にホームステイした際、夕食としてKniddelenを一緒に作ってきました。
出来上がるまで、少し時間は掛かるものの作り方はとっても簡単!
日本にはルクセンブルク料理のお店は “まだ” 存在しないため、是非ご家庭でこの味を再現してみませんか。
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【材料/Ingredienten】
小麦粉/Miehl…250グラム
卵/Eeër…2-3個
塩/Salz…小さじ2杯
牛乳/Mëllech…100-150cc
バター/Botter…適量(焼く時に使用)
ソース用/Sausse
生クリーム/Crème…1パック
ベーコン/Spek…お好みの量(写真の様な細切りベーコンが見つからない場合は、好みのサイズにカットしておく)
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【作り方】
1.水を2リットルほど鍋に入れ、沸騰させます。
2.沸騰を待っている間に、小麦粉、卵、塩、牛乳をよく混ぜ合わせます。
この時牛乳は少しずつ入れ、生地の固さを調整します。
ニョッキの様なイメージですので、生地がまとまる固さに仕上げます。
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3. 生地が出来上がったら、スプーンで1口サイズをすくい、沸騰したお湯に入れて茹でます。
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4.生地がお湯に浮いてきたら、出来上がりの目安です。一旦お湯からあげておきます。
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5.大きめのフライパンを熱し、切っておいたベーコンを軽く炒めます。一度ベーコンをお皿に取りましょう。
6. 5.と同じフライパンで先程茹でた生地を焼いていきます。ベーコンの油で足りない場合、薄くバターを引くのがお薦めです。焼き加減はお好みですが、少しこげがつく位が美味しそうに見えます。
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7.生地が焼けたら、生クリームを上から流しいれ、ベーコンも加えます。全体が混ざった所で出来上がりです。
(お肉が苦手な私のために、ベーコン加えず作って下さったのが1枚目の写真。本来は2枚目の写真のような見た目になります)
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見た目はとってもボリューミーですが、不思議とパクパク食べられてしまいます。塩気がたりないな、と感じるようでしたら食べながら塩コショウをお好みで足してみて下さいね。
インタビュー記事によると大臣はMaggi社*から出ている製品をKniddelenにかけて食べるようですが、私の友人はKnorr社*から出ているAromatを出してくれました。Kniddelenの味の大半は、ベーコンの塩気で決まるといっても過言ではないため、お肉が苦手な私には別途かけるものがあるのはありがたい…。
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一緒に調理をした友人が大学生活を送っていたドイツでは、このAromatをほとんど見かけないのだとか。
そのため、故郷の味を再現すべく彼を含め多くの友人が、ルクセンブルクへ帰省するとAromatを買って帰り、ドイツでの学生生活を乗り切ったと話してくれました。
ちなみにこのAromatを作っているメーカー、Knorrはドイツ発祥なのですが、おひざ元のドイツで見かけないというのは面白いですね。
///ちょっと豆知識///
Kniddelenが少ない材料で作られるのには理由があり、戦時中や戦後の食糧難時代に多く食べられていたからなのです。日本のすいとんに通じるところがありますね。小麦粉も手に入らなかった時は、そば粉、水、塩だけで生地をつくり(牛乳を入れる場合もあり)、Stärzelenと呼ばれていたそうです。(参照ブログはこちらから)
いかがでしたか?ルクセンブルク市内の郷土料理店でも提供されている事がありますので、是非召し上がってみて下さい!
*Maggi: スイスの食品会社ネスレが販売する国際的ブランド。
*Knorr:ドイツ発祥の食品、飲料のブランド。
過去のルクセンブルクの肉まんの記事はこちらから。