欧州司法裁判所によるポーランドにある炭坑閉鎖命令判決に抗議する炭鉱労働者の大規模なデモがルクセンブルクで10月22日の朝開催されました。前日は、嵐の中、ルクセンブルクとしては初めて見る光景が欧州司法裁判所とチェコ大使館前で見られました。なんと鉄条網が裁判所に通じる道路、大使館前に設置され、まるで市街戦を防御するかのような警戒でした。日本大使館からも、デモで、暴力行為が予想されるとのことで、近づかないようにのメールがありました。
22日朝は、前日とは打って変った青空でしたが、北風が吹き荒れる真冬の寒さでした。ネットニュースでは、抗議活動を時間を追って、配信しており、平和的に開催されていることだったので、取材に行って来ました。ドイツ、チェコとの国境に位置するポーランドの炭鉱都市から夜行バスで、1500人余りがキルヒベルクの裁判所前に集まり、抗議集会のあと、赤い橋を渡って、チェコ大使館前まで、平和裏にデモ行進しました。余りの静かな行進に驚きました。かって、アルセル・ミタルがベルギーの工場を閉鎖したときの、ベルギー労働者による本社前抗議集会で暴力的行為があったのとは対照的でした。フランスやベルギーの労働者の抗議活動ならば、こんな平和的には済まなかったと思いました。
850人余りの警官が厳重警戒するなかで、なにごともなかったです。大使館前の抗議集会が終わると、多くの参加者はとんぼ返りで大駐車場に来たバスに乗って帰国していました。女性の参加者も数多く見られました。
参加者が配っていたビラには、英仏独語の3か国語で、住民に対して迷惑をかけたことを詫び、炭坑閉鎖で苦境に陥る参加者に対する理解を求めていました。
炭坑は河川に対して公害をもたらし、下流のチェコが閉鎖を欧州司法裁判所に求め、閉鎖されるまで1日50万ユーロの罰金を命じたことに対する抗議でした。詳細は次の英文サイトでわかります。
https://today.rtl.lu/news/luxembourg/a/1805777.html
デモの様子も次のサイトで見れます。
https://today.rtl.lu/news/luxembourg/a/1805706.html
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