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知られざるルクセンブルク4-最も小さな村

今年は新型コロナで近隣国も含めて旅行制限がある国が多いので、相変わらず路線バスを使った国内半日旅行をしています。路線バスの旅は、車のように効率的には回れませんが、車体が高いので高い位置から景色を楽しめ、環境にやさしく、しかも無料で乗り放題です。また、ドライブと違い生活路線なので、ドライブでは寄らないような主要道路から離れた集落を回るので、地方の色々な集落の風景を目にすることができます。
7月28日はお昼前からルクセンブルクで一番小さな村を訪ねてきました。先月、地方の観光案内所で、応対した担当者から是非にと勧められましたが、車がないと言ったら、車がないと行けないと言われてしまいました。Googleの経路ガイドを使ったら、隣の村までバスで行けることがわかり、歩いて行ける距離なので、バスを使って行って来ました。ルクセンブルクの路線バスがすぐれているのは、どんな田舎でも1時間おきに走っている点で、これには驚かされます。一部の観光地を走る路線を除くとがらがらの路線が多く、運賃収入だけでは、とても採算が取れず、路線維持のためには政府補助が必要で、無料化しても補助金は地方路線ではそれほど増加になっていないと思われます。豊かな国だからできる政策かもしれません。

前回同様に、ルクセンブルク市からは、直通バスはなく、エテルブリュックまでは急行列車で27分、駅前から530番のベルギー国境近くのPerle行きバスに乗り30分ほどで、目的地の隣村Grevelsの西端のバス停で降ります。バス停からはパノラマの風景が見られます。目的の村落名はRindschleidenで、行きは一般道を歩いて30分ほど、帰りは、農道を歩いて15分ほどで往復できます。村には、教会、墓地、博物館、学校跡、住宅と公園があります。
博物館には、ビストロが付属していて飲食ができ、博物館の入場券も販売しています。博物館内部は、昔の生活を再現した2階建ての住宅で、隣にある小さな教室内も見学できます。スタッフは男性1人だけで、何人が住んでいるか質問したところ、現在はだれも住んでいないとのことでした。8年ほど前までには3人住んでいたが、その後1人に減っていたとのことでした。スタッフの人は2km離れた村に住んでいるとのことでした。
教会は小さいですが、内部はきれいで壁画も一部残っていました。教会脇にある公園には、木々の説明版と、昔の村民を撮影した写真パネルがたくさん展示されていました。公園では2人の作業員が手入れをしていたほか、子供2人が近くで遊んでいました。平日のお昼すぎであったせいか、訪問者は私1人だけでした。

帰りは時間があったので、終点のPerleまで行き、再び戻って来ました。途中、ベルギーとの国境の町Martelangeを通りましたが、ベルギー国境はなんのコントロールもなく自由に往来できるようになってました。この町は、国道沿いの片側がルクセンブルク領で、ガソリンスタンドが何軒も続いています。反対側はベルギーです。バスが通った国道下の道には、アルコールを販売する大きなスーパーマーケットがあり、ベルギーの車で駐車場は満車でした。