久々に長年お世話になったルクセンブルクを訪問する。
ついでに、折角なので(?)ルクセンブルクの美容室に行ってみた。
※多分、海外で髪を切った事がある方々にはあるあるですが。
その美容室は宿泊場所の近くをウロウロしていて見つけた。
割とおしゃれでキレイで、美容室と床屋の両方やってる様子。
「今日はもういっぱいなので」と翌日の予約を取ってもらう。
翌日、約束の時間に再び訪れる。
背の高い、小洒落たヒゲの似合うお兄さんが担当。
「今日はどうしますか?」後ろで縛れるだけ残してくれたら後はお任せします。
「OK、じゃぁスタイルそのままで、肩までくらいのボブにして、セニング(髪をすくこおと)で毛先に動きを出しましょう。」いいですね、そんな感じでお願いします。
「じゃぁ先にシャンプーしますね。」まだ初々しい若い女の子が洗ってくれた。
残念ながらシャンプーは断然日本の方が気持ちいい。
そしていよいよカット開始。手際よく進んで髪がどんどん落ちていく。
「あなた、そんなに短くするなんて勇気あるわ。」傍で見ていたお姉さんがつぶやく。
そうかな?また伸びるし。
(そして約40分後)
「どうですか?」…😳?
悪くないけど、なんか違わない?毛先の動きは?セニングはどこへ行った?
これでは単なるバッサリボブ。
彼が下手なのではない(と思う)。なんか説明するの面倒くさい、これ以上短くなるのも抵抗がある、文句を言っても始まらないしと鏡を眺めながら一通り思いを駆け巡らせてからOKを出す。
「では乾かしますね。ブラッシングはいつもしてますか?」はい。
「かしこまりました。乾燥防止と動きを出すためにクリームもつけときましょうか?」あ、お願いします。
丁寧にブローしてもらいヘアクリームをつけると、逆にザンバラな感じになり何だかおかしくなってくる。ニッコリ笑ってお礼を言って席を立ち、お会計へ。
「80.50ユーロです」…😳??
狐につままれたような気持ちでとりあえずお金を払い、店を出てレシートを確認。
プレシャンプー 4.00ユーロ
デザインカット 48.00ユーロ
ブラッシングドライ 26.50ユーロ
ヘアクリーム 2.00ユーロ
…おそらくこれは当たり前なのだ。
ハッキリ断らない限り、日本では当たり前に行われることも普通にオプションとして全部請求されるのだ。
しかも、外国とはシステムが違うなんて考えもしないから、例え欧州の美容室は初めてなんて言ったところで、それじゃぁと料金形態を説明してくれる事はないのだ。
なんだかモヤモヤしたまま、その後会った何人かの友人達にヘアカット事情を聞いてみた。
「リーズナブルで全部込み込みの美容室もあるんだけどね。」
「だから私はシャンプーはしてもブローしないで乾かすだけとか、カットだけならシャンプーはしないとかにしてる。」
「この間行った美容室はカットとカラーで215ユーロだった。」云々かんぬん…。
そして最後は「でもそんな悪くないよ?」と言ってくれるので、見た目は本人が嘆く程ではないようだ。
更に日本のお友達美容師にも聞いてみた。
「高いんだねぇ。言葉が話せたら私もそっち行って仕事したい。(笑)」
「欧米人の髪質だとパツンって切った方がいい質感が出ることがある。日本人の髪は堅くて太いから同じように切るとバッサリのザンバラ髪になるんだよね。セニングの入れ方も違うし。」
なるほど。これが外国で髪を切らざるを得ない日本人の苦悩。
ルクセンブルクの駐在員さん達は、お任せしないで最初から細かく指示しているとか、うまくカットされてる人にどこへ行ってるのか聞くとか、駐在員コミュニティで調べるとか仰っていた。フランスからヘアカットしに来てくださる美容師さんもいらっしゃる(いらっしゃった?)ようだ。
結局どこで散髪したら良いの?という話じゃなくてごめんなさい。
なかなか興味深い体験をしたし、こっちで床屋しようかという可能性にも想いを馳せる事が出来ました。
そう思ったら80ユーロは決して高くはない、と思いたい。